目印は「プレアデス星団」と「ヒアデス星団」

冬の、夜になってまだ間もない時間。夜空の頭の真上あたりを見ると、ホタルの群れのような「プレアデス星団」と、V字形のまばらな星の集まりの「ヒアデス星団」が見えます。このふたつの星団がおうし座の目印であり、「プレアデス星団」は牡牛の肩先、「ヒアデス星団」が牡牛の顔にあたるのです。
その牡牛の目にあたるのは、赤く光り輝く「ヒアデス星団」の1等星「アルデバラン」。「アルデバラン」は地球から65光年のところにあり、151光年離れている「ヒアデス星団」より、実はずっと近くにあります。「アルデバラン」は「ヒアデス星団」の手前にあるため、重なって見えるのです。「アルデバラン」は牡牛の赤目に見立てられ、「ブルズ・アイ」とよばれることもあります。

「プレアデス星団」の星の数は...

おうし座の肩先にあたる「プレアデス星団」は、ギリシア神話ではプレアデス七姉妹のすがたとされています。ところが「プレアデス星団」は6個の星しか見えないため、七姉妹の1人は「迷子のプレアド」や「行方知れずのプレアド」とよばれます。じつは「プレアデス星団」の7つの星が6つしか見えないという言い伝えは、ギリシア神話だけでなく世界中にあります。これは視力のちがいで、星の数が6個とも7個とも見えるあいまいさからきているようです。
一方、日本では星々が糸で結ばれるように集まっていることから、「プレアデス星団」のことを、古代人のアクセサリーの玉飾りの意味で「統(す)ばる」とよんでいました。清少納言は「枕草子」の中で、「星はすばる...」とその美しさをたたえています。