木星の諸元
大赤斑は巨大な高気圧の渦
雲の下にははげしい嵐と雷
太陽系で最も活動的な衛星イオ
生命の存在も期待される衛星エウロパ
太陽系最大の衛星ガニメデ
古い時代に活動をやめてしまった衛星カリスト
その他の衛星
いずれは消えていく?木星の輪
木星のデータ
木星(Jupiter)  
雲の下にははげしい嵐と雷
木星の大気の構造はまだよくわかっていません。雲頂部に見えているのはアンモニアの氷の結晶からなる雲の層です。その下の層では、アンモニアが硫化水素と結合し、硫化水素アンモニウムの雲を形成しており、さらにその下には、水の氷の粒からなる雲の層があると考えられています。

雲の中にははげしい嵐があり、雷が観測されています。雷雲は水の氷の雲が形成されている下の層から雲頂部まで届くこともあります。木星大気に突入したガリレオ探査機のプローブからの観測データによると、プローブが600kmまで降下して信号がとだえるまでの間、風速は増加したままでした。太陽光はこのあたりまでは届きませんから、大気の運動が内部からの熱によることが実証されたわけです。

ところで、木星大気の雲頂部の温度は−160度Cくらい、圧力は約0.1気圧です。しかし、130kmほど降下すると、温度は27度C、気圧は約1気圧という地球に似た条件になります。もしも木星に生命体がいるとすれば、それはこのあたりを浮遊(ふゆう)しているのではないでしょうか。
ガリレオ探査機が撮影した赤道付近の大気のクローズアップです

ガリレオ探査機が撮影した赤道付近の大気のクローズアップです。上の写真は、実際の色に近く、下の写真は、雲の立体的な構造がわかるような3種類のフィルターを用いて撮影されています。青みをおびた雲は高度が高く薄い雲、赤みをおびた雲は低い雲、白い雲は高度が高く厚い雲を示しています。中央の暗い部分は雲にあいた深い穴です。
(写真:NASA)

大赤斑の北東に出現した雷雲が写っています。中央の白い部分はこの雲の最上層部で、周囲の雲から25kmほど高いところまで伸びています。その左下の赤いところが雲の根元の部分で、周囲の雲から50kmほど下にあります。この雲は、下層の氷の粒からできた雲が、かなとこ雲のように上に伸びてきたものです。このような雲の中でははげしい雷が発生しています。
(写真:NASA)
大赤斑の北東に出現した雷雲